後藤を持ちながら

後藤を持ちながら

吹奏楽から仮面ライダーまで

ShionがShionであるために

こんにちは、トサカです。

24/58

今回は、まずはこの数字が何かについて書いていこうと思います。

 

24人

 

今日、Osaka Shion Wind Orchestraの演奏会に行ってきました。

まぁすごかった。

吹奏楽界を語るうえで欠かせない作曲家の一人であるフィリップ・スパークを指揮に迎え、彼の曲だけで構成された演奏会を行っていました。

 

曲を書いた本人の解釈をバンドにきちんと伝えられたとき、その曲が本来持つ輝きを手に入れる。

そんな出来事を体験させてくれた、素晴らしい演奏会でした。

この時の感想はまた後ほど。

 

今回自分が書きたいのは、このバンドの現状についてです

 

開演前、パンフレットをパラパラ読んでいると、こんなページがありました。

今回の出演者リストですね。

 

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エキストラがすごく多い…。

※印が名前の前にある人が客演、つまりエキストラですね。

数えてみたところ、今日の奏者は58人中24人が外部からの客演だったそうです。

団体の4割がエキストラ…。

もし自分の団体が講だったらと思うと怖すぎて考えたくもない。

 

現在は最低限の人数で、さらに団員たちに払う給与も大幅に削減して活動を続けているようです。

しかし、いくら活動規模を縮小しても、必要となる金額は2億8千万円以上だそうです。

また、大きな収入源である演奏会も、リハーサル、練習日などを考慮すると年150回ほどしか開催できません。

一回の演奏会での収入はおよそ80万円、もし頑張って年175回ペースで演奏会を開いても1憶4千万円。

活動を行うたびに、火の車に油を注ぐ形となっています。

 

シオンは財政的に厳しいとは聞いていましたが、ここまで問題が深刻化しているとは思ってもいませんでした。

 

吹奏楽という文化

 

現在、日本は吹奏楽大国です。

 

高度経済成長期、学校は他のどんな公共施設よりも多く金をかけることができた時代です。

ピアノもあった。遊具もあった。当時の最先端が揃っていた。

そんな時代、各学校に揃えることができた資源の一つに、「管楽器」があります。

軍のための音楽という印象がだんだんと薄まり、吹奏楽が学校教育の一環として広まり始めた時代と、高度経済成長が上手いこと重なったおかげで、「吹奏楽部」が爆発的に日本中に広まりました。

 

その影響もあって、現在多くの日本人が「吹奏楽」という音楽形態に慣れ親しんでいます。

学校だけでも約14300の団体が存在するそうです。一般バンドも合わせると120万人もの人が吹奏楽に関連した人生を送っているそうです。

 

これだけ吹奏楽文化が芽吹いているので、世界各国に存在する吹奏楽関係者の目も、この小さな島国に向けられます。 

 

今回の演奏会も、これの延長線上にあるものだと思います。

イギリスに活動範囲を置いていたスパーク氏が、その目を吹奏楽が盛んな日本に向けました。 

そして、両者が交流を紡いでいく上でさまざまな化学反応が起き、さまざまな名演、新曲が生まれていったのです。

 

まさにきょう、自分は名演が誕生する瞬間をこの目で、この耳で捉えました。

この演奏はデジタル化され、後世へ残されていくのです。

今日シンフォニーホールにいなかった人たちにも演奏を届けることができる。

吹奏楽界にとってかなり有益な演奏会でした。

 

この演奏は、これまでの作曲家スパークとその国との関係性、高いレベルで演奏できるバンドの存在、そして吹奏楽に興味を持つ観客の存在など、多くの要素がないと成り立ちませんでした。

しかし、日本にはそれがある。

日本は、吹奏楽という世界的な文化を発展させることができる土壌を持った国なのです。

 

そして、その土壌が今まさに枯れようとしている現状を、自分は今日目の当たりにしました。

 

***

 

しかし、自分にできることは何なのか。いざ考えてみると難しい。

どんなにシオンの演奏会に行っても根源的な資金不足の解決にはならない。

でもここでシオンがなくなると、吹奏楽界における大きな損失となってしまう…。

 

自分は・・・無力なのか・・・。

 

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ん?

 

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こ、これは・・・!

 

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これだっ!!!!

 

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というわけで、Shion プレミアム応援団員になりました。

年会費3000円、初回費1000円です。

 

社会人になってお金の使い方が格段と広がり、自分が本当に使いたいことに思う存分使えるようになったのは本当にうれしいですね。

 

もらっている給料を通帳に入れているだけでは大した価値は生み出せません。

では、今自分が貯蓄して何かすごいことを行おうと考えているかというと、とくにそんなこともありません。

それだったら、より大きな価値を生み出せるところに投資を行うべきだと考え、応援団員になりました。

自分の小さな小さな支援が、第一級の吹奏楽文化の肥やしになることを祈っています。

 

ではでは