後藤を持ちながら

後藤を持ちながら

吹奏楽から仮面ライダーまで

感情表現を怠けた代償

こんにちは、トサカです。

帰省するたびに楽しみにしていることの一つに、実家に置いてきたマンガの一気読みがあります。

我が家であつめていたのは「SLAM DUNK」「魔人探偵脳噛ネウロ」「HUNTER × HUNTER」の三つです。

今日は、まずはその中の一つであるHUNTER × HUNTERの話をしていきましょう。

 

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HUNTER × HUNTERはその章ごとに大きく作品の特性が変わります。まっとうな少年バトル漫画をやっていたのは天空闘技場くらいで、そこから話が進むにつれてころころと方向性が変わっていきます。そして、それが全部面白いんですよね。特にキメラアント編では、「人らしくなっていく怪物と、怪物になっていく主役」の対比があまりにも心揺さぶられました。

 

この漫画で、自分が一番好きなセリフがこちら

 「その人を知りたければ、その人が何に対して怒りを感じるかを知れ」

 これは第一巻、主人公のゴンがのちの仲間になる二人、レオリオとクラピカのけんかを止めようとする船長を諫める際に使った言葉です。

「二人」がそれぞれ互いに怒りの感情を抱いているのは、自分自身がよっぽど大事にしていたものを相手に踏みにじられたから。それを赤の他人である自分たちが割り入ってまで邪魔をすることはできないという風に語っていました。

 

もちろん第一巻なのでつかみ重視、派手な展開はそこまでありませんでした。だからこそ、こんな何でもないシーンで発せられた何でもないセリフが良く心に残っているんだろうと思います。

 

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「最近怒ったこと」を振り返ってみました。

いざ振り返ってみると、自分ではどうにもできないことに怒りを感じることが多いように思えます。

例えば、「勝てなさそう」という至極あいまいな理由で突然下ろされた某スポーツの某監督のこととか、きつい労働環境の中に挟まれてもがいている人たちの待遇に対してとか、自分もそうなってしまう可能性がある、でも、喫緊の課題ではないものに対して怒ることが多いです。

 

「自分のことについて怒ること」が苦手です。

これは昔からそうで、自分が不利益を被っている場合でも相手に対して怒りの矛先を向けることが嫌です。ぼくが怒らなければ相手が嫌な思いしなくて済む。そんな考えで生きています。

 

「怒りと悲しみは、感情を向ける方向が違うだけで根源は同じ」とはよく言ったもので、その感情を相手に向けず、自分によく向けていました。

だから、怒るべき時に怒ることができない、というのは少し悩みです。突発的に怒りの感情がわいてこず、わたわたしている間に怒るべきタイミングが過ぎて、後で腐る。そんなこともあります。

でも、悲しみよりもすぐに怒りが湧いてくるよりはましかな、なんて思ったり思わなかったり。

 

きょうはここまで。

ではでは。

 

52:20