後藤を持ちながら

後藤を持ちながら

吹奏楽から仮面ライダーまで

ドリップ

こんにちは、トサカです。

突然ですが、こちらの英単語を見てみてください。

remember

  1. 思い出す (⇔forget
  2. 〈…を〉覚えている記憶している. 
*新英和中辞典(研究社)

 

remember、「リメンバーミー」のおかげでだいぶ流行った単語ですね。あの映画はぜひ映画館で観たかったけど、いろいろバタバタしているうちに終わってしまっていて残念…。

この単語の主要な意味は、「頭の中に記憶をとどめて、それを自由自在に取り出せるようにできる」ことだと思われます。「取り出す」動作に注目するときに1の「思い出す」という意味が、「とどめる」動作に注目するときに2の「覚えている」という意味が浮き上がってくるのだと思います。

 

どうもぼくは、この「頭の中に記憶をとどめて、それを自由自在に取り出せるようにできる」という動作が苦手なようです。

どうしても人の名前を覚えられない。よく見る顔だし以前話した時の話の内容はおぼろげながら思い出せるけれども、名前となるとどうもわからないのです。

同じように「歴史」も苦手でした。なんとなくあの時期にどんなことをした人がいて、というのは覚えているのですが、それが誰の話なのかがさっぱり思い出せない。テスト問題で記号選択ではない問題が出たとき、「世の中に神などいないのだ」と独りで絶望していました。

また、思い出すことも苦手で、人と話す時もその時間の多くを物の名前を思い出すために費やしています。人より広いおでこを叩きながら「え~~~~~…え~~~~~~~~」と古畑任三郎のようなうなり声をあげているため話を打ち切られることもしばしば。

 

今ではこういうものだと諦めて、「大事なことだけは覚えられるまで取り組む、それ以外は忘れる」をテーマに生きてきました。

それでも、最近まであきらめきれなかったものがあります。本です。

 

大学時代までは、本の内容を全然覚えていない自分にがっかりしていた時がありました。大学二年生の頃、友だちが読んでいた本を自分も読んでいたので、面白いかどうかを聞いた時がありました。しかし、その質問を返された時にぱっと思い出せたのがその本の冒頭のなんでもないコラムで、「だいぶ最初の方やん~」とからかわれてしまいました。

違うんです…。ちゃんと最後まで読んだんです。でも覚えてたのが最初だけなんですよ信じてくださいよぉ…。

ノートに本の要約を書く「勉強ノート」なんてものを作っていた時期もありますが、あまりにもしんどすぎて辞めました。

 

いろいろ人から話を聞いたり、学んだりするうちに、本から「ドリップ」されたものはなにかを把握すればいいということに気づけました。

すべてを覚えることができるのなんてほんの一握りの人間だけです。記憶力に自信のないぼくにとっては、その本の無数の知識の中で「自身の人生を変える知識は何か」をいくつかピックアップすればいいのです。

本を最後まで読みきってみてから、いったん離れる。離れてみても残った知識が、自分にとって重要な「ドリップ」なのです。こんな気持ちで本を読むようになってから、ずいぶん楽に読書できるようになりました.

 

 

でもやっぱりいっつも古畑任三郎になるのは勘弁ですね。ちゃんと物の名前くらいはすぐ思い出せるようにしたいです。誰か方法をご教授ください。

 

ではでは。

 

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