後藤を持ちながら

後藤を持ちながら

吹奏楽から仮面ライダーまで

は・み・が・き じょうずかな?

こんにちは、トサカです。

 

最近歯医者に通い詰めています。なんだかよくわからないけれど歯の調子が悪いのです。

ちょうど仕事に慣れた5月ごろ、冷たいもの、甘いものが染みるようになってしまいました。これまで矯正器具を付けていたのですが、ちょうど器具の陰でブラシが届きにくい場所にある歯が立て続けに痛くなり、近所の歯医者に通院することになりました。そのときはまさか4か月も足を運ぶことになるとは思いませんでした。

 

歯医者は、人々を恐怖に駆り立てる音でいっぱいです。

ヴィィィィィィィィィンンンとかき鳴らしながらぼくらの精神と歯を削るドリルの音、シュコ――――――――――とわめきながらぼくらの生気と口の中の水を吸う吸引機の音。これらの二大人気楽器に加え、なんだかよくわからない紫外線を放射する機械のジジジジジ…という音や、治療を始める合図になるイスのリクライニング音もぼくの不安を煽り立てます。

今通っている歯医者さんはサプライズが好きな傾向にあり、「次の治療で何をするか」をあまり話しません。「もうちょいこの歯に時間かけますね~」と言われた(としか言われなかった)次の治療で、まさか差し歯にするために歯を半分削るとは思いもしませんでした。だいぶ歯を削られていることに気づいたあの時は、診察イスの上で若干大人げないほど慌てました。

正直この「歯を半分亡くす体験」がここ最近で一番怖いと思っていましたが、昨日の歯医者はそれに負けず劣らず「恐ろしい音」がしました。

 

昨日は第二回「は・み・が・き じょうずかな?」のコーナーを開いてもらいました。第一回公演では歯茎が弱り切っていたせいで、観客であるぼくが口から多大な血を流しながらフィナーレを迎えました。ちょっと歯医者の方は引いてました。三食の後に必ず歯を磨くようにしていたのにこのざまです。

この時の体験がかなり悔しかったので、歯医者さんからいただいた歯磨きのアドバイスをもとにこれまでの習慣を改めました。新たな歯磨き方法を始めて二週間ほどは流血しまくっていたのですが、ここ最近はだいぶおさまりました。心なしか歯茎の色も健康になりました。

さて、「は・み・が・き じょうずかな?」第二回公演は大成功でした。前回の歯茎の傷み具合が結構衝撃だったらしく、よく歯磨きできているとほめていただけました。嬉しいですね。

 

しかし、褒められてうれしかったのもつかの間。歯医者さんはこう切り出しました。これまででたまってしまった太古の歯石が、歯茎の奥深くに化石のように埋まっている。そこでいまからこの歯石取りで少しずつ綺麗にしていきましょう。という発言でした。 

両頭鎌型スケーラー H5-33

両頭鎌型スケーラー H5-33

 

こんなフック船長の片腕のような鋭いものではありませんでしたが、このような機材をもとに「これから少しずつ」歯石を掻きだしていこうという狙いだそうです。

最初はそんなに怖さを感じなかったのですが、ひとたびその先端が歯茎に当てられ、歯の表面を削った瞬間恐ろしいものを感じました。まさに今、自身の身体が削られていることを痛感するほど、直接的にその刃の音が伝わるのです。歯石取りが動くたびに、脳みそにごりごりという無骨な音がダイレクトに響きます。聴覚に頼らない、感覚によって味わう新しい恐怖の音。これがこの先も続くことに少しびびりながら、ぼくは一か月後の第三回公演の予約をしました。次はどんな音を聴けるのかが楽しみです。

 

ではでは。