魔法使いにはなれないけれど
こんにちは、トサカです。
技術の進歩が速すぎてついていけません。
例えばこの「wild cat」。ボストンダイナミクス社の発明です。
重厚感のある起動と、それに見合わぬちょこちょことした走りのギャップがすさまじいです。最初にこの動画を観たときはその奇怪な動きがツボに入り、だいぶ笑っていたのを覚えています。これが2013年の発明です。
ぱっと見奇妙なロボットを作っていたこの会社は、現在「バク宙できる人型ロボット」を作っています。
凄すぎる。
もちろん重量級の巨体でありながら綺麗にバク宙を決めるさまもかっこいいのですが、それ以上にぼくはこのロボットが「人のような挙動をする」ところに驚きました。半回転のジャンプを行った時の腕の使い方や、バランスが崩れかけたときの足の置き方があまりにも「人間なら無意識に行ってしまう身体の動かし方」なのです。
こう考えると、先程挙げたwild catも、起動方法が奇妙なだけで走り方はまさしく猫です。生物の動きを機械にトレースするという点では、ずっと変わらないことをやってきているのですね。すごい。
例えばこのAdobeの新機能発表でお披露目されたこの機能。
やばい!! マイクで歌うと、楽器の演奏に変換してくれる!アルトをソプラノとかにも変えられる。音楽業界激震! pic.twitter.com/zGSyDiVMTm
— 深津 貴之 / THE GUILD (@fladdict) October 17, 2018
鼻歌を歌うだけでその音程を読み取り、楽器の音に変換できるというものです。
恐らく音楽を作る立場の人たちにとっては、これまでよりももっとカジュアルに楽しむことができるようになるのではないかと考えられます。なんか知らないあいだにいろいろなことができるようになっていて、世界が少しずつ広がっているのです。
ぼくが「技術の進歩は速い」と思うのは、「親戚の子は育つのが速い」ことと同じ仕組みなのだと思います。時々しか会わないので、その対象への印象が昔のまま更新されていないのです。いつまでたっても甥っ子は一歳児のままの印象であるのと同じように、いつまでもぼくの中のボストンダイナミクス社は変なロボットを作る会社だったのです。だからこそ、ここまで成長したところを見るといたく感激してしまうのです。
ぼくはがちがちの文系だったので、こういった工学や理学などの学問を魔法のように考えてしまいます。ただ、こういった技術の進歩の目覚ましさを見ていると、その鮮やかな魔法の世界にあこがれを抱いてしまいます。
今からその原理を解き明かして、魔法使いになるのは厳しいでしょう。しかし、ただ世の中に魔法があることしか知らないままあと何十年か(ひょっとしたらあと何年かかもしれませんが)生きるよりは、少しでも魔法をたしなめるよう勉強して生きていきたいと思っています。
ではでは。